山城守国包(やましろのかみくにかね)の位列と基本情報|刀工データベース

山城守国包(やましろのかみくにかね)は、業物位列で「良業物」、刀剣要覧の位列で「新刀・上作」、刀工辞典の位列で「新刀・上々作」に位置づけられている刀工です。

山城守国包とは

山城守国包(やましろのかみくにかね)は、江戸時代前期に陸奥国仙台で作刀した新刀の刀工で、仙台国包の二代目にあたります。父譲りの大和伝・保昌風の柾目鍛えを受け継いだ仙台藩の抱え工です。

系譜と経歴

父は初代の山城大掾国包で、新刀最上作・最上大業物に数えられる名工です。二代は正保2年(1645年)に家督を継いで仙台藩に召し抱えられ、寛文7年(1667年)、56歳のときに「山城守」を受領しました。受領名が父の「山城大掾」から「山城守」へ変わっている点が、初代と区別する大きな手がかりです。

作風の特徴

名古屋刀剣博物館が紹介する「山城守藤原国包」銘の刀を例に見ると、次のような特色があります。

項目 特徴
姿 生ぶ茎で反りがやや高く、中鋒
地鉄 よく詰んだ柾目肌に地沸が付き、地景が入る
刃文 浅く湾れる直刃。上半はほつれ・砂流しがかかり、下半は小互の目が交じって小足が入る。沸がよく付き匂口が明るい
帽子 焼が返らず棟寄りに抜ける焼詰帽子

柾目肌や焼詰帽子は、大和保昌派に通じる特徴です。

鑑賞・購入のポイント

  • 国包は幕末まで代々続いたため、「山城大掾」「山城守」などの受領銘の違いで代を見分けます。
  • 銘だけでなく、柾目の詰み具合や帽子の形も確認すると理解が深まります。

基本情報

刀工名 山城守国包
読み やましろのかみくにかね
時代 新刀
国 陸奥
代 二代

位列

位列 位 備考
業物位列 良業物 つるぎの屋・名博は「仙台国包(二代)」。
刀剣要覧の位列 新刀・上作 第22版
刀工辞典の位列 新刀・上々作 —

位列から見る刀剣界での立ち位置

  • 業物位列:「良業物」——この位列に掲載された172工のうちの一人で、4段階中、上から3番目の位です。江戸時代の試し斬りの結果をもとにした、切れ味の格付けです。刀の美しさや出来を評価したものではありません。(一覧を見る)
  • 刀剣要覧の位列:「新刀・上作」——新刀の部に掲載された541工のうちの一人で、5段階中、上から3番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです。古刀・新刀・新々刀ごとに段階が分かれています。(一覧を見る)
  • 刀工辞典の位列:「新刀・上々作」——新刀の部に掲載された478工のうちの一人で、5段階中、上から2番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです(最上作〜中作の5段階)。(一覧を見る)

位列は資料ごとに評価の基準が異なります。見方は刀工の位列とはで解説しています。

生きた時代と歴史的背景

新刀(慶長年間〜江戸中期)

新刀とは、一般に慶長年間(1596年〜)から江戸時代中期ごろまでに作られた日本刀を指します。戦乱が収まって城下町が整えられ、刀工が各地の城下に集まって作刀するようになり、華やかな刃文の作も多く生まれました。詳しくは古刀・新刀・新々刀・現代刀の違いをご覧ください。

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陸奥国が現在のどの都道府県にあたるかは旧国名一覧で確認できます。

まとめ

山城守国包は、業物位列で「良業物」、刀剣要覧の位列で「新刀・上作」、刀工辞典の位列で「新刀・上々作」と位置づけられている新刀の刀工です。陸奥国の刀工とされます。位列は刀工への評価であり、一振りごとの出来や真贋を保証するものではありません。実際の刀を見るときは、姿・地鉄・刃文を自分の目で確かめることが大切です。鑑賞のポイントは日本刀の鑑賞方法で解説しています。

出典

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