粟田口派の刀工一覧|11工を位列で整理

粟田口派の刀工一覧
目次

粟田口派の刀工をまとめて知りたい

粟田口派には多くの刀工がいて、名前を覚えるのも一苦労です。この記事では、刀工データベースで粟田口派の刀工と判断できる11工を、位列の評価の高い順に一覧にしました。流派そのものの解説は粟田口派とはをご覧ください。

結論:粟田口派の刀工は11工。うち8工が作位の最上位です

11工のうち、業物位列にも載る刀工は0工、刀剣要覧または刀工辞典で最上位の段階にある刀工は8工です。個別の解説ページがある刀工は8工です。

粟田口派の作風の傾向

粟田口派全体の一般的な傾向です。個々の刀工によって異なります。

見どころ 傾向
姿(すがた) 太刀は細身で品よく、均整の取れた優美な姿。吉光の短刀は筍反り(たけのこぞり)で重ねが厚く、平肉(ひらにく)が豊かなものが多い
地鉄(じがね) 小杢目肌(こもくめはだ)がよく詰み、潤いが格別。吉光には梨子地肌(なしじはだ)と呼ばれる緻密な肌が際立つとされる
刃文(はもん) 沸(にえ)本位の直刃を基調に、小乱れや小互の目(こぐのめ)が交じる、上品で細やかな刃文
帽子(ぼうし) 作例によって異なるため、刃文や姿とあわせて見る
茎・銘(なかご・めい) 国宝の厚藤四郎のように「吉光」と二字銘を切った作が知られる

粟田口派の位列の分布

刀剣要覧・刀工辞典のそれぞれで、粟田口派の刀工が何段階目の位にいるかを数えました(第1段階が最上位)。

位列 第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階 計
刀剣要覧 7 0 0 0 0 7
刀工辞典 8 2 1 0 0 11

流派の内訳

解説のある主な刀工

粟田口派の刀工のうち、個別の解説ページがある刀工の概要です。詳しくは各ページをご覧ください。

粟田口有国

粟田口有国(あわたぐちありくに)は、鎌倉時代初期に山城国の京都・粟田口で活躍した粟田口派の刀工です。派の祖・国家(くにいえ)の子で、いわゆる「粟田口六兄弟」の一人に数えられます。細身の優美な太刀姿と、きめ細かい地鉄が持ち味です。

粟田口久国

粟田口久国(あわたぐち ひさくに)は、鎌倉時代に京都の粟田口で活躍した刀工です。粟田口派を代表する名工の一人で、山城伝の上品な作風を伝えています。生没年はわかっていません。

粟田口国清

粟田口国清(あわたぐちくにきよ)は、鎌倉時代初期に山城国粟田口(現在の京都市東山区)で活躍した刀工です。粟田口派の祖・国家の子で、名工ぞろいの「粟田口六兄弟」の四男にあたります。反りが浅く、焼幅の広い直刃調の刃文を焼いた作風で知られています。

粟田口国友

粟田口国友(あわたぐちくにとも)は、鎌倉時代初期に山城国粟田口(現在の京都市東山区)で活躍した刀工です。粟田口派の祖・国家の子で、名工ぞろいの「粟田口六兄弟」の長男にあたります。後鳥羽上皇の御番鍛冶に選ばれた名工で、粟田口派らしい精緻な地鉄と上品な直刃で知られています。

粟田口国綱

粟田口国綱(あわたぐちくにつな)は、鎌倉時代初期から中期にかけて活躍した山城国粟田口派の刀工です。粟田口六兄弟の末弟にあたり、天下五剣の一振「鬼丸国綱」の作者として知られます。のちに鎌倉へ移り住み、鎌倉鍛冶の礎を築いた人物としても重要です。

粟田口国安

粟田口国安(あわたぐちくにやす)は、鎌倉時代初期に山城国粟田口(現在の京都市東山区)で活躍した刀工です。粟田口派の祖・国家の子で、「粟田口六兄弟」の三男にあたります。後鳥羽上皇の御番鍛冶を務めた名工の一人で、一門のなかでは丁子乱れなど華やかな刃文を焼いた点に個性があります。

粟田口国吉

粟田口国吉(あわたぐちくによし)は、鎌倉時代中期に山城国粟田口(現在の京都市東山区)で活躍した刀工です。短刀の名手として知られ、名物「鳴狐(なきぎつね)」の作者として有名です。粟田口派の名工・藤四郎吉光の師とする説が有力で、派の技術を次代へつないだ存在でもあります。

粟田口則国

粟田口則国(あわたぐちのりくに)は、鎌倉時代に山城国粟田口(現在の京都市東山区)で活躍した刀工です。粟田口派を興した「粟田口六兄弟」に続く世代の筆頭とされ、国宝の太刀を遺した名工です。在銘の現存作は多くありませんが、そのいずれもが粟田口派の典型を示す貴重な作例とされています。

粟田口派の刀工一覧

刀剣要覧・刀工辞典の作位が高い順(同じ段階なら業物位列の高い順)に並べています。

刀工 代 業物位列 刀剣要覧 刀工辞典
粟田口有国 — — — 最上作(第1段階)
粟田口久国 — — 古刀・極上作(第1段階) 最上作(第1段階)
粟田口国清 — — 古刀・極上作(第1段階) 最上作(第1段階)
粟田口国友 — — 古刀・極上作(第1段階) 最上作(第1段階)
粟田口国綱 — — 古刀・極上作(第1段階) 最上作(第1段階)
粟田口国安 — — 古刀・極上作(第1段階) 最上作(第1段階)
粟田口国吉 — — 古刀・極上作(第1段階) 最上作(第1段階)
粟田口則国 — — 古刀・極上作(第1段階) 最上作(第1段階)
粟田口国光 — — — 上々作(第2段階)
粟田口国延 — — — 上々作(第2段階)
粟田口国家 — — — 上作(第3段階)

知っておくべき注意点

1. 流派の判定は、データの記載と刀工名によるものです。刀工名に流派名が入っている場合などから判断しており、実際の所属が異なる刀工が含まれる可能性があります。

2. 位列は刀工への評価で、一振りの評価ではありません。見方は刀工の位列とはをご覧ください。

まとめ:粟田口派は、位の高い刀工から知りましょう

粟田口派の刀工は11工います。まずは位の高い刀工のページから、系譜や作風を確認してみてください。流派の全体像は粟田口派とは、五箇伝の中での位置づけは山城伝とはで解説しています。

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