直綱(なおつな)の位列と基本情報|刀工データベース

直綱(なおつな)は、刀剣要覧の位列で「古刀・上作」、刀工辞典の位列で「古刀・上々作」に位置づけられている刀工です。

石州直綱とは

石州直綱(せきしゅうなおつな)は、南北朝時代に石見国出羽(現在の島根県邑南町出羽)で作刀した刀工です。正宗の門人とされ、正宗の優れた弟子を数える「正宗十哲」の一人に数えられています。

系譜と経歴

東京富士美術館の解説では、直綱は石州盛綱の子とされています。刀剣ワールドによると、直綱の名は南北朝時代から戦国時代まで4代にわたって続き、正宗十哲とされるのは初代です。初代は相模国で正宗に学んだのち石見国へ移ったと伝えられます。二代は永和年間(1375〜1379年)ごろに活躍し、江戸時代の刀剣書『古今鍛冶備考』で良業物に選ばれています。

作風の特徴

項目 特徴
姿 「相伝備前」に似た姿・恰好
地鉄 板目に杢目が交じり、地沸が厚く付く
刃文 互の目交じりの大乱れが多く、焼幅に広い所と狭い所がある
働き 金筋・砂流しなど

沸の強い大乱れや金筋・砂流しといった働きは、師とされる正宗の相州伝の影響をよく示しています。

代表作

  • 重要美術品 太刀 銘直綱作(刃長70.0cm)
  • 重要刀剣 刀 無銘 石州直綱(刀剣ワールド財団)

鑑賞・購入のポイント

  • 直綱は4代続いたため、在銘作では代の見極めが重要です。無銘で「直綱」と極められた作も多く見られます。
  • 正宗十哲の他の刀工(長谷部国重など)と見比べると、相州伝の広がりを実感できます。

基本情報

刀工名 直綱
読み なおつな
時代 古刀
国 石見
代 —

位列

位列 位 備考
刀剣要覧の位列 古刀・上作 第22版(古刀の部・四位)/名寄せ:旧slug iwami-naotsuna
刀工辞典の位列 古刀・上々作 刀工辞典の時代区分:中古刀(元応-長禄)

位列から見る刀剣界での立ち位置

  • 刀剣要覧の位列:「古刀・上作」——古刀の部に掲載された181工のうちの一人で、5段階中、上から4番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです。古刀・新刀・新々刀ごとに段階が分かれています。(一覧を見る)
  • 刀工辞典の位列:「古刀・上々作」——古刀の部に掲載された615工のうちの一人で、5段階中、上から2番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです(最上作〜中作の5段階)。(一覧を見る)

位列は資料ごとに評価の基準が異なります。見方は刀工の位列とはで解説しています。

生きた時代と歴史的背景

古刀(〜慶長年間)

古刀とは、一般に慶長年間(1596年〜)より前に作られた日本刀を指します。平安時代後期から安土桃山時代にあたり、武士の世の中で日本刀が実戦の武器として発達し、大和・山城・備前・相州・美濃の五箇伝の作風が生まれた時代です。詳しくは古刀・新刀・新々刀・現代刀の違いをご覧ください。

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石見国が現在のどの都道府県にあたるかは旧国名一覧で確認できます。

まとめ

直綱は、刀剣要覧の位列で「古刀・上作」、刀工辞典の位列で「古刀・上々作」と位置づけられている古刀の刀工です。石見国の刀工とされます。位列は刀工への評価であり、一振りごとの出来や真贋を保証するものではありません。実際の刀を見るときは、姿・地鉄・刃文を自分の目で確かめることが大切です。鑑賞のポイントは日本刀の鑑賞方法で解説しています。

出典

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