貞国(肥後大掾)の位列と基本情報|刀工データベース

貞国(肥後大掾)(さだくに)は、刀剣要覧の位列で「新刀・上々作」、刀工辞典の位列で「新刀・上々作」に位置づけられている刀工です。

肥後大掾貞国とは

肥後大掾貞国(ひごのだいじょうさだくに)は、江戸時代初期に活動した刀工です。慶長14年(1609年)の年紀を持つ短刀が唯一の年紀作として残り、この作から活躍した時期が推定されています。江戸時代以来の刀剣書や銘鑑にもほとんど記載がなく、経歴には今もわからない点が多い刀工です。

系譜と経歴

倉敷刀剣美術館の解説によると、かつては越前康継と同一人物とする説もありました。越前康継が初期に「肥後大掾」を名乗っていたことが、この説の背景にあると考えられます。現在では、康継と密接な関係にあった下坂一門の刀工とみるのが通説とされています。

作風の特徴

項目 特徴
地鉄 よく詰んだ鍛え。小板目に杢がまじる作もある
刃文 直刃調に、わずかなほつれや小足が入る。湾れをまじえる作もある
印象 地刃ともに穏やか

倉敷刀剣美術館では、小板目に杢まじりの鍛えに直刃調に湾れを交えた刃文を焼いた薙刀が、本工の典型的な作風を示す作として紹介されています。

鑑賞・購入のポイント

在銘作が少なく、比較の基準となる資料も限られる刀工です。受領名が同じ「肥後大掾」であることから、越前康継の初期銘の作と混同しないよう、銘の「貞国」の文字と鑑定書の記載をよく確認しましょう。

基本情報

刀工名 貞国(肥後大掾)
読み さだくに
時代 新刀
国 —
代 —

位列

位列 位 備考
刀剣要覧の位列 新刀・上々作 第22版
刀工辞典の位列 新刀・上々作 —

位列から見る刀剣界での立ち位置

  • 刀剣要覧の位列:「新刀・上々作」——新刀の部に掲載された541工のうちの一人で、5段階中、上から2番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです。古刀・新刀・新々刀ごとに段階が分かれています。(一覧を見る)
  • 刀工辞典の位列:「新刀・上々作」——新刀の部に掲載された478工のうちの一人で、5段階中、上から2番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです(最上作〜中作の5段階)。(一覧を見る)

位列は資料ごとに評価の基準が異なります。見方は刀工の位列とはで解説しています。

生きた時代と歴史的背景

新刀(慶長年間〜江戸中期)

新刀とは、一般に慶長年間(1596年〜)から江戸時代中期ごろまでに作られた日本刀を指します。戦乱が収まって城下町が整えられ、刀工が各地の城下に集まって作刀するようになり、華やかな刃文の作も多く生まれました。詳しくは古刀・新刀・新々刀・現代刀の違いをご覧ください。

まとめ

貞国(肥後大掾)は、刀剣要覧の位列で「新刀・上々作」、刀工辞典の位列で「新刀・上々作」と位置づけられている新刀の刀工です。位列は刀工への評価であり、一振りごとの出来や真贋を保証するものではありません。実際の刀を見るときは、姿・地鉄・刃文を自分の目で確かめることが大切です。鑑賞のポイントは日本刀の鑑賞方法で解説しています。

出典

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