加州兼若(かしゅうかねわか)の位列と基本情報|刀工データベース

加州兼若(かしゅうかねわか)は、業物位列で「大業物」、刀剣要覧の位列で「新刀・上々作」、刀工辞典の位列で「新刀・上々作」に位置づけられている刀工です。

加州兼若(初代)とは

初代加州兼若(しょだいかしゅうかねわか)は、江戸時代初期に加賀国金沢(現在の石川県金沢市)で活躍した刀工です。美濃国の出身で、加賀藩前田家に招かれて金沢に移り、加賀新刀を代表する一人となりました。切れ味の評価が高く、大業物に数えられています。

系譜と経歴

姓は辻村、通称は甚六で、のちに四郎右衛門と称しました。美濃国(現在の岐阜県)に生まれ、慶長10年(1605年)ごろに前田家の招きで金沢へ移住したとされます。本人は、南北朝時代の美濃の名工志津三郎兼氏の末裔と称していました。

元和5年(1619年)に越中守を受領し、このとき名を兼若から「高平」に改めて、「藤原高平」と銘を切るようになりました。没年は寛永5年(1628年)ごろとされますが、確定していません。兼若の名はその後も代々受け継がれました。

作風の特徴

項目 特徴
地鉄 板目肌
刃文 互の目乱れなど
全体の印象 祖と仰いだ志津兼氏を思わせる「志津風」

美濃の刀工の出身らしく、美濃伝の流れをくむ互の目主体の刃文が基本です。

鑑賞・購入のポイント

「兼若」銘は代々使われたため、初代の作かどうかは銘の書体や受領銘の有無で見極める必要があります。元和5年以降の越中守受領後は「高平」銘に変わるので、「兼若」銘ならそれ以前の作、「越中守藤原高平」銘なら受領後の作、と見分ける手がかりになります。ただし、二代以降の作や偽銘も考えられるので、鑑定書のある品を選ぶのが安心です。

基本情報

刀工名 加州兼若
読み かしゅうかねわか
時代 新刀
国 加賀
代 初代

位列

位列 位 備考
業物位列 大業物 —
刀剣要覧の位列 新刀・上々作 第22版
刀工辞典の位列 新刀・上々作 業物位列の加州兼若(slug: kashu-kanewaka-1)と同一の可能性。 名寄せ:旧slug jinroku-kanewaka

位列から見る刀剣界での立ち位置

  • 業物位列:「大業物」——この位列に掲載された172工のうちの一人で、4段階中、上から2番目の位です。江戸時代の試し斬りの結果をもとにした、切れ味の格付けです。刀の美しさや出来を評価したものではありません。(一覧を見る)
  • 刀剣要覧の位列:「新刀・上々作」——新刀の部に掲載された541工のうちの一人で、5段階中、上から2番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです。古刀・新刀・新々刀ごとに段階が分かれています。(一覧を見る)
  • 刀工辞典の位列:「新刀・上々作」——新刀の部に掲載された478工のうちの一人で、5段階中、上から2番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです(最上作〜中作の5段階)。(一覧を見る)

位列は資料ごとに評価の基準が異なります。見方は刀工の位列とはで解説しています。

生きた時代と歴史的背景

新刀(慶長年間〜江戸中期)

新刀とは、一般に慶長年間(1596年〜)から江戸時代中期ごろまでに作られた日本刀を指します。戦乱が収まって城下町が整えられ、刀工が各地の城下に集まって作刀するようになり、華やかな刃文の作も多く生まれました。詳しくは古刀・新刀・新々刀・現代刀の違いをご覧ください。

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同じ時代・同じ国(新刀・加賀)の刀工

加賀国が現在のどの都道府県にあたるかは旧国名一覧で確認できます。

まとめ

加州兼若は、業物位列で「大業物」、刀剣要覧の位列で「新刀・上々作」、刀工辞典の位列で「新刀・上々作」と位置づけられている新刀の刀工です。加賀国の刀工とされます。位列は刀工への評価であり、一振りごとの出来や真贋を保証するものではありません。実際の刀を見るときは、姿・地鉄・刃文を自分の目で確かめることが大切です。鑑賞のポイントは日本刀の鑑賞方法で解説しています。

出典

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