宗次(初代)(固山)の位列と基本情報|刀工データベース

宗次(初代)(固山)(むねつぐ)は、刀剣要覧の位列で「新々刀・上々作」に位置づけられている刀工です。

初代固山宗次とは

初代固山宗次(こやま むねつぐ)は、幕末を中心に活躍した新々刀期の刀工で、備前伝を得意とした名工です。受領名は備前介、通称は宗兵衛とされます。

系譜と経歴

享和3年(1803)、陸奥国白河に生まれました。兄は刀工の固山宗平です。加藤綱英に入門しようとしましたが、綱英が乱心していたため、その弟の長運斎綱俊に学んだと伝えられます。白河藩の町鍛冶として働いたのち、文政12年(1829)ごろに桑名へ移り、さらに江戸に出ました。天保2〜5年の作には「於江都」の添銘があり、この時期に江戸で作刀したと考えられています。弟子には泰龍斎宗寛や友野義国がおり、子の宗一郎が二代宗次を継ぎました。

作風の特徴

  • 備前伝と美濃伝を得意としました。
  • 初期作は華やかな丁子乱れ、後期作は穏やかな互の目乱れが多いとされます。
  • 刃縁に荒沸がまったく付かないことが最大の特色とされます。

代表作

明治5年(1872)に博覧会用の刀の注文を受け、翌年のウィーン万国博覧会に出品されたと伝わります。

鑑賞・購入のポイント

宗次銘は二代にも受け継がれるため、初代か二代かの見分けが大切です。初期作の華やかな丁子乱れと、荒沸の付かない刃縁が、初代を見るときの手がかりになります。

基本情報

刀工名 宗次(初代)(固山)
読み むねつぐ
時代 新々刀
国 —
代 初代

位列

位列 位 備考
刀剣要覧の位列 新々刀・上々作 第22版

位列から見る刀剣界での立ち位置

  • 刀剣要覧の位列:「新々刀・上々作」——新々刀の部に掲載された237工のうちの一人で、4段階中、上から2番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです。古刀・新刀・新々刀ごとに段階が分かれています。(一覧を見る)

位列は資料ごとに評価の基準が異なります。見方は刀工の位列とはで解説しています。

生きた時代と歴史的背景

新々刀(江戸後期〜明治初期)

新々刀とは、江戸時代後期(1770年代ごろ)から明治9年(1876年)の廃刀令のころまでに作られた日本刀を指します。水心子正秀らが古刀の作風への復古を唱えたことで知られます。詳しくは古刀・新刀・新々刀・現代刀の違いをご覧ください。

まとめ

宗次(初代)(固山)は、刀剣要覧の位列で「新々刀・上々作」と位置づけられている新々刀の刀工です。位列は刀工への評価であり、一振りごとの出来や真贋を保証するものではありません。実際の刀を見るときは、姿・地鉄・刃文を自分の目で確かめることが大切です。鑑賞のポイントは日本刀の鑑賞方法で解説しています。

出典

刀工データベース トップへ戻る