主水正正清(もんどのしょうまさきよ)の位列と基本情報|刀工データベース

主水正正清(もんどのしょうまさきよ)は、業物位列で「大業物」、刀剣要覧の位列で「新刀・上々作」、刀工辞典の位列で「新刀・最上作」に位置づけられている刀工です。

主水正正清とは

主水正正清(もんどのしょうまさきよ)は、江戸時代中期に薩摩国(現在の鹿児島県)で活躍した刀工です。新刀期の薩摩を代表する名工の一人で、八代将軍徳川吉宗に腕前を認められ、茎に葵紋を切ることを許された刀工として知られます。

系譜と経歴

正清は寛文10年(1670年)ごろに生まれ、享保15年(1730年)に没したとされます。俗名は宮原清右衛門(覚太夫)と伝わります。薩摩の刀工・丸田正房に学び、若いころは「行景」「清栄」などと銘を切っていました。

享保6年(1721年)、吉宗の命により江戸の浜御殿で鍛刀し、その出来栄えから葵紋を茎に切ることを許され、同年に「主水正」を受領しました。同じ時期に浜御殿で作刀した一平安代とは、薩摩新刀の双璧として並び称されます。門人の正近・正繁らがその技を受け継ぎました。墓は鹿児島市の南林寺にあったと伝えられます。

作風の特徴

薩摩の刀らしい、沸の強い力強い作風が特徴です。

見どころ 特徴
地鉄 板目肌がよく詰む
刃中の働き 「芋の蔓(いものつる)」と呼ばれる、長くうねる金筋状の働きが見られるのが薩摩刀らしい見どころ
茎・銘 「主水正正清」。将軍家から許された葵紋を切る作がある

金筋などの刃中の働きについては刃文の種類で基本を解説しています。

鑑賞・購入のポイント

正清は切れ味でも「大業物」と評価される人気工です。葵紋入りの作は特に評価が高い分、偽銘にも注意が必要です。また若いころの「行景」「清栄」銘の作もあるため、銘の違いを知っておくと鑑賞の幅が広がります。購入時は日本美術刀剣保存協会の鑑定書を確認すると安心です。

基本情報

刀工名 主水正正清
読み もんどのしょうまさきよ
時代 新刀
国 薩摩
代 —

位列

位列 位 備考
業物位列 大業物 —
刀剣要覧の位列 新刀・上々作 第22版
刀工辞典の位列 新刀・最上作 —

位列から見る刀剣界での立ち位置

  • 業物位列:「大業物」——この位列に掲載された172工のうちの一人で、4段階中、上から2番目の位です。江戸時代の試し斬りの結果をもとにした、切れ味の格付けです。刀の美しさや出来を評価したものではありません。(一覧を見る)
  • 刀剣要覧の位列:「新刀・上々作」——新刀の部に掲載された541工のうちの一人で、5段階中、上から2番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです。古刀・新刀・新々刀ごとに段階が分かれています。(一覧を見る)
  • 刀工辞典の位列:「新刀・最上作」——新刀の部に掲載された478工のうちの一人で、5段階中、上から1番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです(最上作〜中作の5段階)。(一覧を見る)

位列は資料ごとに評価の基準が異なります。見方は刀工の位列とはで解説しています。

生きた時代と歴史的背景

新刀(慶長年間〜江戸中期)

新刀とは、一般に慶長年間(1596年〜)から江戸時代中期ごろまでに作られた日本刀を指します。戦乱が収まって城下町が整えられ、刀工が各地の城下に集まって作刀するようになり、華やかな刃文の作も多く生まれました。詳しくは古刀・新刀・新々刀・現代刀の違いをご覧ください。

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同じ時代・同じ国(新刀・薩摩)の刀工

薩摩国が現在のどの都道府県にあたるかは旧国名一覧で確認できます。

まとめ

主水正正清は、業物位列で「大業物」、刀剣要覧の位列で「新刀・上々作」、刀工辞典の位列で「新刀・最上作」と位置づけられている新刀の刀工です。薩摩国の刀工とされます。位列は刀工への評価であり、一振りごとの出来や真贋を保証するものではありません。実際の刀を見るときは、姿・地鉄・刃文を自分の目で確かめることが大切です。鑑賞のポイントは日本刀の鑑賞方法で解説しています。

出典

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