祐定(源兵衛)の位列と基本情報|刀工データベース

祐定(源兵衛)(すけさだ)は、刀剣要覧の位列で「古刀・中上作」、刀工辞典の位列で「古刀・上々作」に位置づけられている刀工です。

長船源兵衛尉祐定とは

長船源兵衛尉祐定(おさふねげんべえのじょうすけさだ)は、戦国時代の天文から天正ごろに備前国長船で作刀した刀工です。室町時代後期の備前刀、いわゆる「末備前」を代表する祐定一門の一人で、「源兵衛尉」は祐定を名乗った多くの刀工を区別するための俗名(通称)です。

系譜と経歴

刀剣販売店・永楽堂の刀工解説では、源兵衛尉祐定は末備前第一の名工とされる初代与三左衛門尉祐定の子として紹介され、天文から天正にかけて活躍したとされています。祐定の名は室町時代初期から末期まで多くの刀工に受け継がれ、父の与三左衛門尉のほか彦兵衛尉などの名手も出ました。

作例

九州国立博物館には、「備州長船源兵衛尉祐定作/天正五年八月日」と年紀の入った刀(刃長65.6cm、反り2.5cm)が所蔵されています。文化遺産オンラインの解説によると、刀身の両面に仏教の尊像にかかわる彫物があり、小板目のよく詰んだ地鉄に、締まった刃文を焼いた一口です。天正5年(1577年)という年紀は、源兵衛尉の活動期を知るうえで貴重な手がかりです。

鑑賞・購入のポイント

  • 「祐定」銘の刀は非常に数が多く、数打ち物から注文打ちまで品質の幅が大きいのが特徴です。「源兵衛尉」のような俗名入りの銘は注文打ちの目安とされることがありますが、鑑定書での確認は欠かせません。
  • 父・与三左衛門尉の作と見比べるのも楽しみの一つです。

基本情報

刀工名 祐定(源兵衛)
読み すけさだ
時代 古刀
国 備前
代 —

位列

位列 位 備考
刀剣要覧の位列 古刀・中上作 第22版(古刀の部・五位)/名寄せ:旧slug bizen-sukesada
刀工辞典の位列 古刀・上々作 刀工辞典の時代区分:末古刀(寛正-文禄)

位列から見る刀剣界での立ち位置

  • 刀剣要覧の位列:「古刀・中上作」——古刀の部に掲載された181工のうちの一人で、5段階中、上から5番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです。古刀・新刀・新々刀ごとに段階が分かれています。(一覧を見る)
  • 刀工辞典の位列:「古刀・上々作」——古刀の部に掲載された615工のうちの一人で、5段階中、上から2番目の位です。刀工の技量・出来(作位)を示す格付けです(最上作〜中作の5段階)。(一覧を見る)

位列は資料ごとに評価の基準が異なります。見方は刀工の位列とはで解説しています。

生きた時代と歴史的背景

古刀(〜慶長年間)

古刀とは、一般に慶長年間(1596年〜)より前に作られた日本刀を指します。平安時代後期から安土桃山時代にあたり、武士の世の中で日本刀が実戦の武器として発達し、大和・山城・備前・相州・美濃の五箇伝の作風が生まれた時代です。詳しくは古刀・新刀・新々刀・現代刀の違いをご覧ください。

備前伝(五箇伝)の傾向

備前伝は五箇伝の一つです。傾向の詳細は備前伝とはで解説しています。

見どころ 傾向
姿(すがた) 区(まち)の近く、刀身の手元寄りから反る「腰反り(こしぞり)」が多い
地鉄(じがね) 板目肌に杢目(もくめ)が交じる。地に白い影のような「映り」、とくに「乱れ映り」が立つものが多い
刃文(はもん) 丁子の実を並べたような華やかな丁子乱れが代表的。匂(におい)を主体とした刃文が多い
帽子(ぼうし) 長船派の長光・景光・真長には、横手の上で乱れて小丸に返る「三作帽子(さんさくぼうし)」が見られるとされる

関連する刀工・ページ

同じ時代・同じ国(古刀・備前)の刀工

備前国が現在のどの都道府県にあたるかは旧国名一覧で確認できます。

まとめ

祐定(源兵衛)は、刀剣要覧の位列で「古刀・中上作」、刀工辞典の位列で「古刀・上々作」と位置づけられている古刀の刀工です。備前国の刀工とされます。位列は刀工への評価であり、一振りごとの出来や真贋を保証するものではありません。実際の刀を見るときは、姿・地鉄・刃文を自分の目で確かめることが大切です。鑑賞のポイントは日本刀の鑑賞方法で解説しています。

出典

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